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zoom RSS 『大停電の夜に』

<<   作成日時 : 2007/03/11 02:15   >>

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レンタルショップで借りたかったDVDが貸出中だった。

キャスティングがしっかりしているようだったから、
分類が「恋愛」だったので少し気が引けたけど、借りてきた。


クリスマスイブの夜、謎の人工衛星「GOD」の一部が落下し、東京全域が大停電に見舞われる。

病院の屋上で一人、ためらいながら下を見つめる患者の若い女性。
その姿を目撃して心配になり、思わずやってきた男子中学生。
女性の「ある最後の夜」のために、自転車の二人乗りで停電の東京を駆け回る。

定年を迎えた老夫婦は子供たちとのパーティに出かける準備をしていた。
火鉢で炭を熾し、行燈やろうそくのほの明かりのもと、熱燗を傾けあう。
そこで夫人が吐露した衝撃の事実に、夫は思わず家を飛び出す。

前日の晩に過ごしたホテルに再び不倫相手を呼び出して、自分と妻の選択を迫った女性。
結果、宿泊せずに部屋をあとにすることとなり、涙ながらに乗り込んだエレベーター内で、
研修中の上海出身のホテルマン青年と箱の中に閉じ込められる。

最近は妻としっくり行っていなかったうえに、地方都市に左遷が決まったサラリーマン。
多忙の旦那に向き合って語り合うこともなかった妻は、離婚届を見つめていた。
クリスマスイブ、外食をして共に過ごす予定が、複雑な事情が絡み合ってキャンセルに。

余命いくばくない父親が入院先で息子に打ち明けた、生みの母親の存在。
訳あって一緒になれなかった女性に「ひと目会いたい」と息子にせがむ父親。
息子は戸惑いながら、母に電話をかけてみる。

刑期を終えて自分を待つ恋人のもとに現れた男。
だがその恋人は、妻となり母となり、更に身籠っていた。
反射的に逃げ出した女性は地下鉄で産気づき、男は女性を背負って線路内を歩き始める。

路地裏の片隅で、繁盛しないジャズバーを営む中年男。
向かいの店ではキャンドルショップを営み、中年男に仄かな恋心を寄せる女の子。
停電でなお「ある約束」のために閉店しない男のもとに、手作りキャンドルを持ち込む女の子。

場末のジャズバーに、いろんな思いを胸に秘めた老若男女が、
まるで引き寄せられるかのように集う一夜。
それぞれが無縁に生きてきた者たちが、並ぶはずのなかった人たちが、
微妙なすれ違いのもと最後までそうと気づかずに支え合い、朝を迎える。


…うまく表現できない映画だ。見てみないことには分からない。
ストーリーの全容を知るのは映画を見ている観客だけだから、
話に没頭していたら不要な焦りを感じる部分もあったけど、実に美しくまとめられている。

停電という非常事態のもとで知った事実、できたこと、それでも叶わなかった夢。
たまには静かに空を見上げてごらんなさいよ、というサンタのプレゼントだったのだろうか。

もちろん、そりゃないよって設定もある。
病院やホテルといった公共施設に自家発電システムがないはずはない。
ましてや舞台は世界の大都会TOKYO。
けれど、それを言っちゃうとこの映画は成立しません。


俳優陣が男女とも本当に良かった。若いのは中学生、老いたるは戦中派。
この映画を知らない人のために、誰が出ていたかはここでは書かない。
ネットで調べれば一発だけど、誰がどの役で、どう絡むのか、実際に見たほうがいい。

つーか、登場人物が信じられないほど大量にいて、
でもそれぞれが凄く大事な役割を担っている。
けれど誰一人として出過ぎず、全員が主役となっていたのはさすがだ。

ちなみに、上で書いた映画の登場人物、カブってる人がいます。
この役かつあの役、みたいな具合に。だから上手く書けなかった、複雑すぎて。
でも、ストーリーは簡潔。ギトギトの部分は全くなくて、実に見やすいです。


借りる予定外の映画だっただけに、タナボタだった。

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